【完全版】NFLの150種類のパスカバーを体系的に分類&解説

  • 2025.03.29
  • 2025.04.21
  • NFL
【完全版】NFLの150種類のパスカバーを体系的に分類&解説

全パスカバーをまとめた記事になります。

私が今までに聞いたことのあるパスカバーを全てまとめています(約150種類)。ここに載ってないものがあればぜひ教えていただきたいです。
約150種のパスカバーをまとめておりそれぞれを細かく書くと非常に長くなるので、どちらかと言うと細かい部分(ルール)は省いて概要が分かるようにしています。そのため、数多く存在するパスカバーを分類して体系的にまとめることを目的としています。したがって、より詳細を知りたい方は聞いてもらうか、他のサイトで検索してみて下さい。

パスカバーの分類

150種類もありますが、分類すると大きく次の10個(Cover 0〜9)に分けることができます。ちなみにこの分類がコーチによって呼び方が変わるのがややこしいところですが、ここでは一般的な呼び方を使用します。

 

また、Cover 0〜9以外にも、次のような特殊なCoverageがあります。Bunch CoverageBlitz CoverageDrop 8 Coverage(3-Man Pass Rush)、Jersey # Coverage(Zeus等)。
全てをまとめると次の通りです。

それでは、この順に1つ1つのカバーについて書いていきます。

 

Cover 0、Cover 1

1番シンプルなMan Coverです。
Cover 0、1をさらに細かく分類すると、M/Mするディフェンダー5人とラッシュする4人以外の2人をどう使うかで分類できます
その2人の使い方は3通りで、Free(Zoneを守る)Double coverBlitzです。それらをまとめたのが次表です。

検索用:Robber,Thief,Hole,Double Hole,Raider,Lurk,Funnel,Rat,Sloop,Alley,Double #,Bracket,Cut,Cone,Inc,Trio,Sandy,Vise,Vise Cut,Vise Cone,Spy,Stalk,Dog,Red Dog,Storm,Cat,Green Dog,Train,Peel,Trailer

 

Cover 2

2-High Coverageです。
pureなZone CoverMatch Coverの2つに分類されます。Tampa 2やInvert系などが有名です。

検索用:Vision,Squat,Smash,Sink,Invert,Sky,Sky Weak,Tampa,NTT,Lynch,Buccaneer,Buc,Wild,Latch,Lock,Cleo

 

Cover 3、Cover 9

3-Deep Coverageです。Cover 3がStrong rotationです。一方、Cover 9はWeak rotationです(ちなみに、このWeak rotationのパターンをNick SabanはCover 6と言います)。Cover 3、9はpureなZone CoverMatch Coverの2つに分類できます。Match Coverの代表例としてRip/Lizは非常に有名です。3×1用のcheck callも豊富でSkinny、Skateがその代表です。

検索用:Sky,Buzz,Cloud,Cora,3 Match,Rip/Liz,Tight,Skinny,Strap,Site,Mable,Skate,Flood

 

Cover4、Cover 6、Cover 8

Zone Match Coverと呼ばれるものでVic Fangioが多用します。3×1のcheck callとして、TrixBookAreaがあります(詳しくはCover 7のところに記載しています)。現代NFLでは3×1が多いためcheck callは必須です。基本的にはO2人vsD3人の人数割合がディフェンスにとっては理想ですが、3×1ではその割合が崩れる(strong sideは人数不足でweak sideは人数過多)ので、調整するcheck callが必要というわけです。

 

Cover 5

Cover 2 Manと呼ばれることもあり、2-DeepのMan Coverです。両Sが基本的にはDeep 1/2をカバーしますが、特定のレシーバーをケアする場合はDeep 1/4を採用することもあります。例えば、重要なレシーバーがいる場合、逆サイドのSをそのサイドに寄せることでDeep 1/4カバーとして使うことが多いです。

検索用:Fist,Trail,Finger,Pounder,Pounder Top,Pinky,Shoot 

 

Cover 7

Nick Sabanで有名なSplit Safety Match Coverです。各サイドで別々のパスカバーを使用し、レシーバーの人数+1の人数のディフェンダーでカバーするのが特徴です。
各サイドのレシーバーの人数に合わせた、Backside coverage(2対1)、Triangle coverage(3対2)、Box coverage(4対3)、Full field coverage(7対5)の4種類に分類できます。

Triangle coverage(3対2)

2×2で使われ、レシーバー2人に対してディフェンダー3人でカバーします。

検索用:Meg,Mes,Mod,Quarters,Mix,2-Read,Palms,Clamp,Cone,Vice,Bracket,Switch,Bronco,Cut,Halves,Tuff,Clue,Cut Read It,Dog,Cougar,Tango,Triangle

 

Backside coverage(2対1)

3×1単騎サイドで使われ、レシーバー1人に対してディフェンダー2人でカバーします。

検索用:Meg,Cone,Meg/Cone,Cone Read It,Dog,shove,Connie,In/Out,Cop,Cut,Halves

 

Box coverage(4対3)

3×13人サイドで使われ、レシーバー3人に対してディフェンダー4人でカバーします。

検索用:Stubbie,Book,Seahawk,Zeke,Trio,Steeler,Stump,Area,Clip,Buster,Iowa

 

Full field coverage(7対5)

ここまでのBackside coverage、Triangle coverage、Box coverageの組み合わせが大半です。

検索用:Stout,Stuff,Library,Drop,Trey,Iowa,Stud,Tampa,Invert 2

 

Bunch coverage

Bunch相手のパスカバーは特殊なので、それ単体でまとめました。数的同数の3-over-34-over-3のカバーの2種類に分類できます。

検索用:Lock&Level,Limbo,Traffic,Lock&Combo,Tea Cup,Top Hut,3 Way,Box,Bingo,Stab&Combo,Mini Fist,Mini Pounder,Squat,Spot,Clue

 

Blitz coverage

blitzが入るので通常の7人未満でカバーするものです。ディフェンダーが6人、5人のときの2種類に分類できます。下のパスカバー以外にもシンプルなマンカバーで守るパターンももちろんあります。

検索用:Fire Zone,Duce Zone,Tango,2 Roll,Triangle/Box&Man,Hot,Eyes

 

Drop 8 Coverage

Blitz Coverageとは逆に3人ラッシュで8人がパスカバーするものです。基本的にはこれまで出てきたパスカバーベースなので、そのいずれかに分類できます。

検索用:20,20 Tampa,P 33,P 3 Buzz,40X,40Y,40Z,40 Robber,60 Runner,80 Runner,P 22

 

Jersey # Coverage

Zeus等のことでパスシチュエーションでエースWRをケアするために使われます。シンプルに特定WRをケアする場合、Double Coverがもちろんありますが、それ以外にも下のようなケアの仕方がありそれについてまとめています。

Zeus、Ring、Chokeの3つに分類できます。ZeusはZone match系で、RingはCover 5系で、ChokeはZone matchと Cover 5が組み合わさったものです。

 

まとめ

数多く存在するパスカバーについて体系的にまとめることが出来たと思います。今後も新しいパスカバーを知ればどんどん追加していきます。

また、他にも知っているパスカバーや誤っている点があればぜひ教えて下さい。

NFLカテゴリの最新記事