本日は、Week12現在時点で得点リーグトップO#のGBがわずか10点に抑えられた試合のレビュー記事になります。
今更ですが、Week6のTBとの試合になります(笑)リーグトップのオフェンスをどのようにして抑えたかについて書いていきます。(ランディフェンスはあまり分からないのでパスディフェンスに特化して書きます)
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GB O#の強み
バッカニアーズディフェンスがどのようにして抑えたのかの前に、まず、パッカーズオフェンスの強みについて見ていきます。
何と言っても、QB Aaron RodgersとWR Davante Adamsのコンビですね。
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ロジャースはもはや説明はいらないですが、アダムスもいまやリーグトップのWRまで上り詰めています。Receiving yards per Gameはリーグ1位。TDはリーグ2位、1st down獲得数はリーグ4位。YPRR (Yards per Route run)はリーグ2位と素晴らしい活躍です。何と言っても彼のルートランは素晴らしく、プレスマンカバーに対してフリーになる力はいまや1、2位を争います。
そんなGB O#は、得点がリーグ1位、獲得yardsはリーグ4位、Passing yardsはリーグ6位、Passing TDはリーグ1位です。
実際にこの試合のGB O#は?
それでは実際にこの試合を見ていきましょう。最初の2ドライブでGBは10点をあげました。
ロジャースはパス8/12 107yards 1Rush TD。アダムスは3/3 33yards YPRR3.67と2人とも大活躍でした。
ターニングポイント
ターニングポイントはここからでした。GBは結局この後得点を挙げることができず2INTという結果になりました。下記画像はこの試合のGBのドライブのまとめですが、3ドライブ目からは全くオフェンスが機能しませんでした。
Photo by: https://www.pro-football-reference.com/boxscores/202010180tam.htm
TBはどうやってGBを抑えたのか
それではここからようやく本題のTBがどうやってGBを抑えたのかについてです。
大きく2つあると考えています。①アダムス対策としてゾーンカバーメインに②ロジャース対策として複雑なカバーメインに
①アダムス対策としてゾーンカバーメインに
これはそのままです。プレスマンカバーに強いアダムスに自由にさせないためゾーンカバーを多用しました。
最初の2ドライブと3ドライブ以降で、マンカバー使用率とアダムスの成績は次の通りです。ゾーンカバーメインになっている、かつアダムスの成績も落ちています。
②ロジャース対策として複雑なカバーメインに
効果がより効いていたのは、先ほどのゾーンカバーメインにしたことよりこちらの対策だったと思います。ロジャースレベルになると当然ですが、ゾーンカバーに対して即座にカバーを判断しゾーンの切れ目にパスを落としてきます。そのため、ゾーンカバーメインにした程度では抑えることはできません。それではどうするのか。TBの答えは単純でした。複雑なカバーを使ってロジャースが迷っている間にサックしてしまえというものでした。
TBはシンプルなCover1、3などではなく、スナップ後にDBが大きく移動するディスガイズやZone blitzなどを多用していました。下記のように単純なパスカバーの使用率は大きく下がっています。
例えばこのプレー。
D#のディスガイズの一例
— まこともや(Tomoya Tanikawa) (@FitzNFL) December 6, 2020
(Cover3と見せかけたCover2。さらにDB Blitz)
1st Targetは左WRでCover3なら対面のCBがdeepまで下がるので、空くはずだった。しかしcover2なので、CBはもちろんunderに残りフリーにならず。
その間に5人のラッシャーがQBに迫る。#NFLjapan pic.twitter.com/eD9SKhGRct
他にも様々なブリッツを入れており、ロジャースはプレッシャーに苦しみました。QB hitsは13回、プレッシャーを受けた割合は29.3%に。
また、8ドライブ辺りからLTのバクティアリがケガで下がったのも大きかったです。
最終的に10 – 38という結果で、ロジャースの成績は、16/35 160yards 0TD 2INT 4Sackと完全に抑え込まれました。