今日は残念なお知らせが…。KCのCBダレル・リービスがカットされました。
この記事では、それについてのコメントと、全盛期のリービス(全盛期はいつか、どんな成績を残したのか、何が優れていたのか)についての記事になります。
リービスがKCからカットされる
Chiefs release Darrelle Revis: https://t.co/JNW9nisGZR pic.twitter.com/rz6QsJWGlB
— NFL (@NFL) February 8, 2018
今年2017シーズン途中から、CBが不安なKCに加入して5試合出場しました。そこで期待されるような活躍はできていません。また、サラリーも高すぎるので、KCがリリースするのも当然です。
正直、ここ数年の彼の動きを見ていると、もうNFLのレベルではやっていけないのではと思ってしまいます。来シーズンどこかのチームと契約するかもしれないですが、再び同じような結果になる気がします。
憧れの選手の晩年がこのような形になってしまい非常に残念なので、ここからは過去の栄光について喋っていきます。
全盛期のリービス
ここからは、全盛期はいつか、どんな成績を残したのか、何が優れていたのかについて話していきます。
全盛期はいつ?成績は?
まず、リービスの全盛期は、2008年~2014年あたりです。
Photo by: Pro Football Focus
特に、2009年は彼のベストシーズンです。歴代のCBのPFFのGradeの中でもトップです。
Photo by: Pro Football Focus
この2009シーズンは1試合約2個ペースの31PD 6INTを記録し、マッチアップしたレシーバーに許したヤードはわずか376Yds(1試合23.5Yds)。ちなみに、今年2017のAll-Pro CBローズは553Yds、ラムジーは586Ydsなのでいかにすごいかが分かります。(パトリック・ピーターソンは394Ydsなのでかなり頑張っていますよーw)
Photo by: https://niketalk.com/media/deion_sanders_darrelle_revis_comparison_stats_1_zp.2169882/
2009年の詳細なスタッツを表にしたのでご覧下さい(Gamepassに2試合映像がなかったので14試合分のスタッツになります)。
主に注目していただきたいのは、赤色で塗った部分です。
まず、左下の「No. 1 %の85%」ですが、これはマンカバー時エースレシーバーをカバーした割合でほぼエースをカバーしていたことが分かります。
次に、下から4行目の「Yds / Snapの0.97」ですが、これは私がずっと言っているマンカバーで最も大事なスタッツです。1を下回ればいいCBです。
最後に、下から3行目の「QB Ratingの13.3」ですが、これはゾーンカバー時のQB Rateの値で抜群にいい値です。
このように、リービスは1を下回るYds / Snapを記録しながらQB Rateもかなりいいです。すなわち相手を消しながら、投げられてもパス失敗、INTにつなげることができる完璧なCBです。これがリービスアイランドです。彼は、名だたる相手のNo. 1 WRをヘルプなしで試合から消すことができました。そのすごさを一つ一つ解説していきます。
圧倒的にマンカバーが上手い
何と言ってもリービスはこの能力が歴代No. 1です。まるでパスコースを知っているが如くレシーバーに張り付きます。プレスマンカバーだとプレー開始からくっつき続け全くセパレートさせません。そのため、QBはまず投げれませんし、投げにくいです。スピードなど身体能力が圧倒的に優れているわけではなく、手を使ってレシーバーに上手くコースを走らせません。この手の使い方が非常に上手いとNFLのWRも言っていました。
画質が悪いですが、こんな動画もあります。
この動画を初めて見た時、本当に意味が分かりませんでした(今でも分からないですが…)。基本的に、ダブルムーブはマンカバーで最もカバーするのが難しいコースです。これに対して、少しもセパレートされることなく、カバーしています。何度見ても素晴らしい。
WRをヘルプなしでカバーできる
リービスはノーヘルプで相手WRをカバーできます。
これができるCBを持つチームは、当たり前ですがディフェンスが非常に楽になります。SSがランを抑えるためボックスに入れたり、後ろのFSがリービスのサイドを見なくてすみます。
こちらの2枚の画像をご覧ください。
Photo by: Darrelle Revis trade: How Revis improves the entire Tampa Bay defense
赤丸で囲われたCBがリービスです(上の画像ではRCB、下の画像ではLCB)。どちらもCover 1ですが、FSの位置を見てください。リービスのサイドは完全に捨てて逆サイドを見る気満々です。1 deepのSは、フィールド横幅いっぱいをカバーするのは絶対無理なので、片側のサイドを見なくていいとなると、負担が大幅に減り当然プレーにからみやすくなります。
また、SSはランサポートを行うため、ボックスにいます。
このように、相手WRをノーヘルプでカバーできるCBがいれば、
- FSの負担が減りプレーにからみやすい
- SSがボックスに配置でき、ランに対して強くなる
という大きな利点があります。
相手No. 1 WRをカバーできる
リービスは相手No. 1がどんなタイプのWRでもカバーできます。スピードタイプはもちろんサイズのあるタイプにも。
NFLレコード保持者メガトロンことDETのWRカルビン・ジョンソンとのマッチアップをご覧ください。
I added a video to a @YouTube playlist https://t.co/EPfhsna7w7 Calvin Johnson vs Darrelle Revis (2010) | WR vs CB Matchup
— Highlight Castle (@HighlightCastle) 2017年10月23日
この試合では1試合を通じてメガトロンをカバーし、わずか4Tgt 1Rec 13Yds 0TDに抑えています。このようにミスマッチである選手に対してもカバーすることができます。
0:00~のプレーは流石です。リリースでおいていかれますが、そこからリカバリーしてパスカット。
まとめ
リービスは、相手のNo. 1 WRをヘルプなしで試合から消すことができます。ターンオーバーを奪う力は歴代で見るとそこまで優れているわけではありませんが、この能力に関しては歴代トップです。
YoutubeにはリービスがTDを奪われた動画がいくつかあります。TDを取られただけで話題になる選手です。
こんな素晴らしい選手が今ではリリースされるように…。悲しい。
また、リービスだけでなく、当時のNYJのディフェンスについて詳しく知りたい方はこちらの記事(https://nfl-cardinals.com/nyjdefense2009)をご覧下さい。
最後まで読んでいただきありがとうございまいした。少し褒めすぎましたかね。