2023年シーズンのCBランキング記事になります。
Sについてのランキングはこちらです。
セーフティー S ランキング(2023年)
ランキングは、2023年単年のベストプレーヤーではなく、翌年2024年シーズンに活躍するであろうランキングです。
(そのため、今年単年で活躍した選手のランキングは低いです。一方で、今年のパフォーマンスが多少悪くても去年大活躍していればランキングが高いということもあります。)
また、ランキングですが、各サイトランキングと新スタッツPRCV(Pass rating with Coverage snap Adjustment)から作っています。
新スタッツPRCVについてはこちらの記事をご確認ください。
新スタッツ(Pass rating with Coverage snap Adjustment)の紹介
参考にしたサイトについてや具体的なランキングの決め方はこの記事の最後に付けています。
- 1. CBランキング
- 1.1. 1位:Sauce Gardner(ソース・ガードナー)NYJ
- 1.2. 2位:Jaylon Johnson(ジャイロン・ジョンソン)CHI
- 1.3. 3位:Denzel Ward(デンゼル・ウォード)CLE
- 1.4. 4位:Jalen Ramsey(ジャレン・ラムジー)MIA
- 1.5. 5位:L’Jarius Sneed(ラジャリアス・スニード)TEN
- 1.6. 6位:Charvarius Ward(チャーバリウス・ウォード)SF
- 1.7. 7位:Patrick Surtain Ⅱ(パトリック・サーテン)DEN
- 1.8. 8位:Darious Williams(ダリアス・ウィリアムス)LAR
- 1.9. 9位:DaRon Bland(ダロン・ブランド)DAL
- 1.10. 10位:Marshon Lattimore(マーション・ラティモア)NO
- 1.11. 11位:Jaire Alexander(ジャイアー・アレキサンダー)GB
- 1.12. 12位:Marlon Humphrey(マーロン・ハンフリー)BAL
- 1.13. 13位:Riq Woolen(ウーレン)SEA
- 1.14. 14位:Martin Emerson(マーティン・エマーソン)CLE
- 1.15. 15位:Trent McDuffie(トレント・マクダフィー)KC
- 2. 選出漏れ選手
- 3. その他
- 4. ランキングの決め方
CBランキング
1位:Sauce Gardner(ソース・ガードナー)NYJ
Photo by: https://www.si.com/college/cincinnati/football/watch-ahmad-sauce-gardner-breaks-up-deep-ball-in-practice
AP All-Pro:1st team | PFF All-Pro:1st Team
63.4 PRCV(2022~2023年シーズンの2年間)(リーグ3位)
文句なしのトップCBです。各サイトのランキングでもトップでした。サイズ(6-3)と腕の長さ(33 1/2’’)を活かしたjamで、レシーバーに自由にルートを走らせないようにするタイプのCBです。さらに、最後のボールへのアクセスも上手くPDを稼げます(INTは少ないです)。また、サイズのある選手にありがちなアジリティが欠けていることもありません。
昨年のルーキーシーズンから大活躍して、2年目にしてリーグトップ評価を確固たるものにしました。下のように、昨年2022年からのスタッツは桁違いです。
https://www.pff.com/news/nfl-jets-cb-sauce-gardner-2024-schedule-darrelle-revis
ただ、チーム事情としてエースWRを常にカバーしている訳ではありません。また、過去2年間でINTが2つしかありません(それでもこのPRCVをたたき出すのは素晴らしいですが)。
2位:Jaylon Johnson(ジャイロン・ジョンソン)CHI
Photo by: https://www.cbssports.com/nfl/news/bears-jaylon-johnson-opens-up-on-impending-free-agency-heart-in-chicago-mind-definitely-on-the-money/
AP All-Pro:2nd team | PFF All-Pro:1st Team
67.0 PRCV(2022~2023年シーズンの2年間)(リーグ5位)
今年大活躍のCBです。読みがいいタイプで、ゾーンではQBリード、オフマンではブレイクの読みが上手いです。直線スピードはそこまで速くありませんが、バンプが上手く単純なスピード勝負に持ち込ませないタイプです。
逆サイドのCBがルーキーで狙われがちだったため、彼の被パスヤードが減ったと言う人もいるので、来年同じような活躍をして評価を確固たるものにしてほしいですね。
3位:Denzel Ward(デンゼル・ウォード)CLE
Photo by AP Photo/Kirk Irwin, File
AP All-Pro:Not selected | PFF All-Pro:Not selected
67.8 PRCV(2022~2023年シーズンの2年間)(リーグ7位)
1順4位で指名された選手にしてはそこまで話題になっていませんが、CBに求められるスキルは全て兼ね備えています(ボールを見るのに振り返るタイミングが不安定な時はあります)。NFL入りからの6年間毎年10PD以上、Passer Rating80以下を記録する安定したCBです。
また、Cover 1が最も多いCLEがここまでリーグトップクラスのディフェンス成績を残したのは、彼がエースWRをカバーし続けたのも大きな要因の1つです。
4位:Jalen Ramsey(ジャレン・ラムジー)MIA
Photo by: https://www.si.com/nfl/dolphins/news/miami-dolphins-cb-jalen-ramsey-having-remarkable-season-since-return-from-knee-injury
AP All-Pro:Not selected | PFF All-Pro:Not selected
71.7 PRCV(2022~2023年シーズンの2年間)(リーグ11位)
言わずもがなの選手です。2024年シーズンは30歳を迎えます。少し前まではトップCBでしたが、トップCBに関してはここ最近はSauceやSurtainの名前を目にすることが増えました。
それでも、全ての能力が高くCBとして大きな欠点がありません。また、ランディフェンダーとしても貢献できます。
5位:L’Jarius Sneed(ラジャリアス・スニード)TEN
Photo by: https://www.forbes.com/sites/jefffedotin/2024/03/04/the-chiefs-officially-place-franchise-tag-on-ljarius-sneed/?sh=35ea05ea23a7
AP All-Pro:Not selected | PFF All-Pro:Not selected
72.1 PRCV(2022~2023年シーズンの2年間)(リーグ12位)
2024年からKCからTENにチームを移します。彼はプレスマンでのバンプと、ゾーンカバーが上手いタイプのCBです。
PRCV、Yards / Coverage snap、Passer Ratingの数字も良く、そしてPDも多いという素晴らしいスタッツのCBです。
KCはブリッツが多くあまりSなどのヘルプを期待できない中、エースWRをカバーする事が多かったです。
6位:Charvarius Ward(チャーバリウス・ウォード)SF
Photo by: https://www.thesportsroom.org/charvarius-ward-opened-up-on-the-49ers-situa/
AP All-Pro:2nd team | PFF All-Pro:Not selected
77.5 PRCV(2022~2023年シーズンの2年間)(リーグ20位)
今年2023年シーズンにリーグトップの23PDを記録したCBです。リーグトップのPD数を記録したCBが最もいいCBであるとは限りませんが、いいCBに違いはありません。INTも5個記録しています。
ただ、かなりパスヤードを許しているのが大きくマイナスです。2022~2023年の2年間のYards / Coverage snapはリーグ45位です。というのも、ターゲットがかなり多いタイプで、Target / Cov snapはリーグ79位です。典型的な、パスヤードは許すけど、INT・PDも多いタイプです。
7位:Patrick Surtain Ⅱ(パトリック・サーテン)DEN
Photo by AAron Ontiveroz/The Denver Post
AP All-Pro:Not selected | PFF All-Pro:Not selected
80.1 PRCV(2022~2023年シーズンの2年間)(リーグ24位)
プレスマンカバー、オフマンカバー共に上手くエースWRをシャットダウンできる稀有なCBです。最近はサイド固定のCBが多いですが、彼はサイドを固定せずエースWRらのセット位置に合わせて両サイドでプレーします。また、ブレイクに対する反応がいいです。一方で抜群のリカバリースピードがあるわけではありません。
今年は成績を落としましたが、能力はAll-Proレベルです。シャットダウン系でINTが少ないのがPRCVがあまり良くない原因ですね。
8位:Darious Williams(ダリアス・ウィリアムス)LAR
Photo by AP Photo/Gary McCullough
AP All-Pro:Not selected | PFF All-Pro:Not selected
67.8 PRCV(2022~2023年シーズンの2年間)(リーグ6位)
サイズはそこまでない(5-9)のでスロットCBを務めます。今年2023年シーズンにWardに次ぐリーグ2位の19PDを記録しました。
9位:DaRon Bland(ダロン・ブランド)DAL
Photo by: https://cowboyswire.usatoday.com/2023/01/08/cowboys-bland-chest-injury-week-18/
AP All-Pro:1st team | PFF All-Pro:1st Team
69.6 PRCV(2022~2023年シーズンの2年間)(リーグ9位)
Pick 6が5回というNFL記録を作り、All-Proに選出されたCBです。INTを奪うのが上手く、実はルーキーシーズンの昨年2022年シーズンからINT / Coverage snapは断トツでリーグ1位とその片鱗を見せていました。
ボールを見るタイミングがいいのがINTが多い要因です。ブレイクに対して抜群の反応をする時もあれば大きくセパレートされることもあり、読みを頼りにしているのかなと思います。そのため、INTは多いですがYards / Coverage snapの値は悪くリーグ43位です。
10位:Marshon Lattimore(マーション・ラティモア)NO
AP All-Pro:Not selected | PFF All-Pro:Not selected
69.7 PRCV(2022~2023年シーズンの2年間)(リーグ10位)
こちらも言わずもがなの選手です。jamとリカバリースピードが魅力です。
ここ数年はPro bowlからも外れていますが実力は間違いないです。
11位:Jaire Alexander(ジャイアー・アレキサンダー)GB
Photo by AP Photo/Kamil Krzaczynski, File
AP All-Pro:Not selected | PFF All-Pro:Not selected
77.0 PRCV(2022~2023年シーズンの2年間)(リーグ17位)
ここ3年間の内2年間はケガで全試合出場できていませんが、All-Proに選ばれたことのある実力は折り紙付きの選手です。彼の特徴はPDが多いことで、レシーバーのブレイクに対する反応がいいことがPDに繋がっています。
Jaire Alexanderの特徴・プレイスタイル
12位:Marlon Humphrey(マーロン・ハンフリー)BAL
Photo by Daniel Kucin Jr./AP Photo
AP All-Pro:Not selected | PFF All-Pro:Not selected
73.5 PRCV(2022~2023年シーズンの2年間)(リーグ14位)
jamが上手くレシーバーに自由にルートを走らせないようにして、カバーするタイプです。
13位:Riq Woolen(ウーレン)SEA
Photo by: https://sports.yahoo.com/tariq-woolen-just-keeps-making-030144490.html
AP All-Pro:Not selected | PFF All-Pro:Not selected
60.3 PRCV(2022~2023年シーズンの2年間)(リーグ2位)
CB離れしたサイズと抜群のスピードを持つCBです。Sauceと同期で完全に彼の陰に隠れていますが、彼に匹敵するくらいの素晴らしいスタッツを残しています。過去2年間のYards / Coverage snapはリーグ2位で、Passer Ratingはリーグ3位です。
詳しくはこちらの記事と記事内の動画をご覧ください。
CB Tariq Woolenの特徴・プレイスタイル
14位:Martin Emerson(マーティン・エマーソン)CLE
Photo by: https://x.com/martymargg1
AP All-Pro:Not selected | PFF All-Pro:Not selected
66.3 PRCV(2022~2023年シーズンの2年間)(リーグ4位)
今年2023年シーズンのCLEディフェンスの大躍進のキーマンの1人は彼と言っても過言はないでしょう。
2022~2023年シーズンの2年間のパス成功率は49%でリーグ1位と素晴らしいスタッツです。
15位:Trent McDuffie(トレント・マクダフィー)KC
Photo by: https://ca.news.yahoo.com/trent-mcduffie-shares-message-steve-065459050.html
AP All-Pro:1st team | PFF All-Pro:2nd Team
86.0 PRCV(2022~2023年シーズンの2年間)(リーグ31位)
SBでも活躍したスロットCBです(ベース隊形では外CBも務める)。INTはこのNFL入りしてからの2年間で1つもありませんがねちっこいマンカバーが出来ます。Yds/Cov snapはかなりいいのですが、INTが少なくパス成功率が高いのでPRCVがあまり良くありません。
また、彼は何と言ってもブリッツが上手いくCBトップのPressure数を記録しており、今のKCディフェンスにはなくてはならない存在です。
選出漏れ選手
Derek Stingleyは2022~2023年シーズンの2年間のPRCVはリーグ1位だったのですが、出場スナップ数が少なかったのでここでは選出外とさせていただきました。
その他
また、今回ランキングを作っていて驚いたのが若手がかなりランクインしていたことです。CBは身体能力が必要なポジションですが、それでもNFL在籍2年の選手が最も多いのは驚きました。
在籍2年:5名(Sauce、McDuffie、Woolen、Bland、Emerson)
在籍3年:1名(Surtain)
在籍4年:2名(J. Johnson、Sneed)
在籍5年:0名
在籍6年:4名(C. Ward、D. Ward、D. Williams、Alexander)
在籍7年:2名(Lattimore、Humphrey)
在籍8年:1名(Ramsey)
在籍5年を境として若手組と、CBとしてはベテラン組に分かれる構図ですね。
ランキングの決め方
記事の序盤で説明したこのランキングの作り方ですが、具体的には下記のように決めています。興味のない方は飛ばしてもらっても大丈夫です。
(Edgeでいうサック率、プレッシャー率のような分かりやすいスタッツがCBにはなく評価が分かれるため、スタッツに加え各種サイトのランキングを参考にしています。)
このランキングは有識者の各種ランキングとスタッツランキングを単純に平均して、ほんの少しだけ私がランキングを上下させています。
有識者の各種ランキングは次の通りです(他にも様々なランキングがありますがあてにならないサイトと決め方がよく分からないものは対象にしていません)。
・Pro Football Focusランキング
・Pro Football Networkのサイト内の記事のランキング
(https://www.profootballnetwork.com/best-cornerbacks-nfl-rankings/)
・AnalystのMarcus Whitmanのランキング
(https://www.youtube.com/watch?v=umQkfLTPDgU)
また、参考にしたスタッツは、前述したとおりPRCVです。